五条川の桜を守る人たち

大口町環境を守る会

会長  酒井 利雄(右)
事務長 酒井 武美(左)

大口町NPO登録団体。「地域でできる事は地域で」をモットーに、自主的な活動をどこよりも先駆けて始め、会員相互の親睦を図りつつ、地域内の美化活動を行っている 。


はじまり

平成21年、町内に整備の行き届かない竹やぶが増え、通行の妨げや、ゴミの不法投棄など住民の生活に影響が出始めていたことから「自分たちでできる事をとりあえずやってみよう!」と地元住民10人が立ちあがった。竹やぶの整備にはじまり、やがて五条川の環境整備活動へと進展。寿命とされる60年を過ぎたソメイヨシノだが「手入れすればまだまだ咲きつづけてくれる」という思いで桜並木を守る活動が始まった。

ひろがり

大口町の中心部で、住民の自主的な活動として始まった桜保全活動。この活動に触発される形で、五条川沿いの各地域でも次々と活動が始まり、やがて大口町五条川全域に広がっていく。

平成25年には6団体約120人が大口町の北から南まで、自主的な五条川の環境保全活動に携わるようになり、堤防の草刈り、桜の枝の剪定や消毒、病気のチェックなど、わずか2週間程度の春の開花時に備え、1年を通して桜の保全に努めている。

つながり

「目的のひとつは親睦」の言葉通り、みんなが仲良くなりながら地域をきれいにする、人とのつながりが生きる活動。草を刈る人、枝を剪定する人、ゴミを拾う人、誰も何も言わずとも役割分担が進んでいく。

「先人からいただいた桜という宝を守り、次の世代に大口町の豊かで素晴らしい環境を残していくため、頑張りますよ!」

力強い思いとつながりが活動を支えている。

もうひとつのひろがり…

五条川を彩る秋の景色として見て欲しいのが、彼岸花。
保全活動を行う人たちは、この彼岸花の芽が出るタイミングを見て直前に選定し、芽を刈り取らないように、なおかつ草に彼岸花が埋もれないようにしている。きめ細やかな手入れのおかげで次第に大口町の全域の堤防に広がりつつある。

~先人が残してくれた宝に感謝し、未来へつなぐ~
花見シーズンになると、1600本余りの桜が咲き誇り、多くの人を魅了する大口町の五条川。
日本さくら100選にも選ばれたこの桜並木は住民の手によって守られている。