大口町の魅力をお菓子で表現

ドンバル洋菓子店

店長 沢田 正さん


 30年前の平成6年、名古屋市で先代(父親)が経営していた”ドンバル洋菓子店”の2店目を大口町余野で開店し独立した。
 当時、まだ家もまばらな大口町を選んだきっかけは知人の紹介であったが、この土地に将来性を感じ移住を決めた。その後、母方のご先祖がある徳林寺の近くだと知り、所縁のある土地で、息子さんお二人と共に、地域に根付いた大人気洋菓子屋さんとして親しまれている。

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ケーキショーケース
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大口町の魅力を伝えたい

 「驕りのようですが、ただお菓子を作るだけではなく、地域にちなんだお菓子を作って、みなさんのお役に立つのがドンバルの一つの役目だと思います。」と沢田さん。
 平成20年ごろ、酒井鍈元町長から、大口町の特徴のあるお菓子をと要望され、「何も無い」と思っていた沢田さんに、「なんにも無いということは、何でもありということ。」とかけられた言葉がきっかけで、大口町にちなんだお菓子作りに取り組むようになった。

桜酵母酒
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➅平和橋
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酒粕ブッセおおぐち酒浪漫

 町の桜を意識していたことと、子どもの頃から和の素材に興味があり、酒粕を使って何かができないかと考えていたところ、商工会から桜の花びらを使った桜酵母の話を聞き、その桜酵母を使った酒「桜酵母おおぐち」の酒粕を使ったお菓子を作り始めた。
 1年をかけて試行錯誤を重ね、万人受けするというより、桜酵母の酒粕の風味をしっかり味わえるお菓子を目指してブッセを作り、今では「ドンバルのお菓子の中でも最高のおいしさ」と言えるほどのお菓子に仕上がった。

桜口サブレー
桜口サブレしおり
⑪六部橋
s-五条川
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お菓子を通して大口町を知ってほしい

 大口町に引っ越してきたときに、知人から「大口町ってどこ?」とよく聞かれた。
 ソメイヨシノ1,000個の花からひとつしかとれないと言われる貴重な桜酵母を使って作ったお菓子をきっかけに、大口町のことを知ってもらいたいという思いが強くなり、名古屋市栄のオアシス21や、中部国際空港でも販売。また、桜の香りがする“桜口(おおぐち)サブレー”は毎年モリコロパークで開催される、愛知駅伝のブースで販売され、町のイベントなどにも広く活用されている。

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➉徳林寺
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地域と連携して地元の歴史をお菓子に

 大口町中地域自治組織と大口町歴史民俗資料館と一緒に考案した、尾張北部に伝わり、大口町の余野を舞台にした昔話「山姥物語」をテーマにしたお菓子、“山姫五穀サブレ”(やまんばごごくさぶれ)を製作したのは7年前の事。
 地元に伝わる伝説を、お菓子という形で伝えていく発想を、地域の方と連携して行っている。
 ブッセやサブレは、町民の方の提案で始まってできたもの。大口町にお住いの方や、他の地域の方に美味しい味とともに、名物として伝えていけると良いと考えている。